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『Thunderbolt Fantasy東離剣遊紀』マスコミ/関係者試写会に行ってまいりました。

2016.06.24 Fri

『Thunderbolt Fantasy東離剣遊紀』関係者/マスコミ試写会に行ってまいりました。

予想以上のものでした。

一話が30分以内の日本アニメーション的な尺だが、内容がぎっしりと、しかもテンポ良く、すぐに内容に入れてしまう。なによりも、「キャラクター」がとても立っていることに驚きました。

本家の「霹靂」に一話60分もある尺のなかで、キャラクターを丁寧に描くが、日本人には慣れない文法だと考えます。しかし日本のもっとも代表的な脚本家である虚淵玄氏の参加により、日本的感覚と本家のシリーズの感覚が良い具合で混ざり合って、両方に読み取りやすい文法になっていると感じました。

ほかに台湾の人形の美しさと動きに特撮技術は言うまでもなく、日本の声優と音声効果など、あらゆる面において最良の形で合体したコンテンツと言えましょう!

ここまで来たら、25日の先行上映に参加する方々はこれらを体験するということ、不思議ととても羨ましく思ってしまいます。

そして7月8日の番組放送開始がなによりも楽しみであります!

『Thunderbolt Fantasy東離剣遊紀』公式ページ

 総合マンガ誌キッチュ責任編集 呉


総合マンガ誌「キッチュ」


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霹靂布袋戯世紀がやってくる!?虚淵玄氏プロジェクトを見て

2016.02.14 Sun
 2月5日、霹靂社の招待で東京の台湾文化センターに行ってまいりました。

 そう、あの虚淵玄氏のプロジェクト『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の記者会見でした。


『Thunderbolt Fantasy東離劍遊紀』


 ニトロプラスさんが霹靂との独自の合作ですが、30年以上の歴史を持つ「霹靂布袋戯」が日本最高の脚本家との夢の共演は、期待せざるを得ませんが、嬉しかったには理由はほかにもあります――

 台湾出身の自分は、霹靂を見て育った「霹靂世代」で、来日してからもこの素晴らしいコンテンツをいかに日本に紹介するのかを、ひたすら考えていました。まだ学生の頃に、周辺の友人に勧めるに飽き足らず、ついに霹靂の本社にコンタクトし、2010年の「SF大会KOTON10」で、公式協力の上映会をしたのでした。


「SF大会KOTON10企画「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」

「TOKON10企画報告その二「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」


 これをきっかけに、のちマンガの仕事をするようになっても、ずっと霹靂のことを考えておりました。そして2014年に台湾高雄の大型展示スペース「駁二藝術特區」で行われた「靂奇幻武俠世界―布袋戲藝術大展」を取材し、総合マンガ誌キッチュ第六号霹靂の歴史を紹介する特集を組ませていただきました。


総合マンガ誌キッチュ第六号


 それをきっかけに霹靂との距離がさらに縮まって、さらなる活動に繋がることになったと実感。

 2015年に、株式会社KADOKAWAのウォーカーブランド統括事業統括部長兼ウォーカー総編集長の玉置泰紀さんにお声かけていただいて、こちらも霹靂公式のご協力のもとでメディア研究者と関係者が集まる、研究とメディアの最先端の会「研究者メディアCAFE」で霹靂を紹介することができました。


研究者メディアCAFE 冬の大発表会


 これまでは霹靂をあらゆるメディアにすすめてきましたが、ぶつかる壁はやはり「日本での知名度」でした。しかし『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』の記者会見で、いよいよ霹靂を日本で広める時がきたと確信するようになりました。

 日本のアニメ・マンガ文化と影響を受けつつ、独自の形で進化を溶けてきた霹靂――私は99年に来日し、2010年SF大会の上映会を皮切りに、個人レベルの活動ではありましたが、これからは霹靂本社とさらなる連携のうえ、あらゆるメディアを駆使し、「霹靂布袋戯」という台湾が世界に誇るコンテンツを日本の皆さんにご紹介できるように頑張ってまいりたい所存です。

 超・面白いですぞ!「霹靂布袋戯」・・・!!!!

 総合マンガ誌キッチュ責任編集 呉


総合マンガ誌「キッチュ」

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TOKON10企画報告その二「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」

2010.08.15 Sun
TOKON10の二日目では、
台湾の人形劇シリーズ『霹靂』を紹介するという
私の持ち込み企画が組み込まれていました。

今回は企画の「報告」というより、
90分の中で、約67分の映像上映を行い、
口頭による紹介を最小限に抑えたために
その場でお話しできなかった『霹靂』の歴史をここでまとめたいと思います。

『霹靂』公式ホームページの年表によると、
その起源は1901年生まれの黄海岱氏の手から始まります。

氏は14歳から、
中国から伝わる人形劇「布袋戲」の修業を積んだ後、
25歳に「五洲園」を成立させたと言います。


この「布袋戲」というのは、
街頭で台を組んで、台の下から人形を操るもので、
武侠ものや民話をメインに演じられる娯楽であり、
日本人が分かりやすく説明すると、
ある意味大掛かりな紙芝居のようなものかもしれません。

そして1951年に、黄海岱氏の19歳の息子黄俊雄氏が免許皆伝し、
彼が1970年テレビで始めた『雲州大儒俠―史艷文』こそが、
97%を超える驚異的な視聴率を歴史に残した伝説なシリーズである。

社会現象を引き起こすこのシリーズは、
当時中国と台湾が緊張な状態にあったためなのか、
台湾の国民政府から放送禁止の処分を下されてしまった。

そして1992年、黄俊雄氏の息子黄強華、黄文擇両氏によって、
「大霹靂節目錄製有限公司」が設立され、
ビデオレンタル向けに『霹靂』人形劇の制作・発信を始め、今に至る。


人形劇をテレビで始めた先駆は他の「布袋戲」流派だったが、
それをさらに発展させたきっかけは「五洲園」を継ぐ
黄俊雄氏であると言って差し支えはないでしょう。


さて『霹靂』シリーズだが、黄俊雄氏の名作
『史艷文』や『神刀魔剣六合魂』両シリーズの
要素を取り入れ、よりダイナミックな特撮や
高度な物語の構成を目指したものです。

ドライアイスにワイヤー、爆薬にフィルム合成など、
伝統技能を楽しむ大人から、新しい物好きな子供達を
トリコにした『霹靂』シリーズは、
時代に合わせてCG合成など、次々と新しい撮影技術や人形造形を取り入れて行く。


『霹靂』シリーズの初期から、
「他人の失敗が我が快楽哉」と叫ぶ「黒白郎君」に、
死ぬ度に繭になって復活する不死身の魔人「網中人」に、
史艷文の宿敵であり、異族の戦神「蔵鏡人」など、
魅力的なキャラクターが物語の支えとなり、
同シリーズは次第厚重かつ膨大歴史を持つものになっていきました。


シリーズの基本構成は、古代中国文化の中心地をモチーフにした「中原」を
守る主人公たちが、それを侵略するために次々と現れる敵達との戦いです。

物語の発展に連れ、仏教などの宗教思想から出た
現世と言われる「苦境」のほかに「道境」「滅境」「集境」
合わせて四つの境界に分かれ、世界が広がっていきます。

さらに天外南海に魔界、異度魔界などの境界が登場し、
古代日本をミチーフにした世界まで現れ、
キャラクターに他種族、魔物から、吸血鬼、人造人間そして
最近は神までも登場してしまう。


いまでは音楽制作会社の協力でハイクオリティなオリジナル音楽を使っているが、
『霹靂』の草創期では、音楽に日本の演歌や特撮・アニメソングを頻繁に使っていた。
同じ時期にアニメファンがニヤリしてしまうような造形のキャラクターも登場したものです。


なにはともあれ、同シリーズは貪欲に流れを感知し、
長年の年月をかけて、古典や神学の知識に娯楽の要素など
あらゆる要素を取り入れることで、
いまや流れを創る存在に成りつつあります。

日本との文化の共通点の多い台湾で生まれた
『霹靂』シリーズを日本でも気軽に楽しめる日を予知して、
その成り行きを見守っていきたいと思います。



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TOKON10企画報告その一「「大学でマンガ」を考える」




EPILI霹靂網(人形劇『霹靂』公式サイト)


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TOKON10企画報告その一「「大学でマンガ」を考える」

2010.08.13 Fri
8月7日と8月8日の二日間、
約20年ぶりの東京開催の
SF大会「TOKON10」に行ってまいりました。

参加者として、そして企画持ち込み者としても、です。


この年に一度行われるSFファン達の祭典が
初めて開催されたと言われる1962年では、
「SF」という言葉は今ほどの認知度はありませんでした。

科学的であり、幻想的であり、奇想天外であり…
解釈は言葉の広がり具合と共にひろくなり、
それぞれ当てはまるかのように思えます。

数々の名作に関わった元マガジン編集長内田勝氏の
著書『奇の発想』によれば、
SFがマンガの世界には直接大規模に浸透したきっかけの一つは、
同誌の掲載内容によるものでした。

なにはともあれ、「SF」は作者(創り手)の表現の幅をより広大なものに、
そして読者(消費者)の心をより豊かにした要素でありことは、
疑いようのない事実だと考えております。


さて、今回は初めての企画の申し込みでしたが、
初日には「「大学でマンガ」を考える」、
2日目には「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」の二つでした。


「「大学でマンガ」を考える」という企画は、
予想動員を10人前後に想定して、
少人数によるお話の会だにしたと思いましたが、
狙い通り、小さめの会議室で、
来場者の方は約7人程度でした。

また大会スタッフのご協力のおかげで、
ディスカッションに近い形式で企画を
スムーズに進行することが出来ました。


会場になる会議室は、
10数個大きなソファーが丸いテーブルを囲んでおり、
普段では重役会議で使われているのではないと思い、
その風景を想像していると思わぬニヤリしてしまうのであります。


来場者にはサラリーマンの方に職人の方、
高校教師に現役の高校生にマンガ関係の方で、
私を含めて其々のジャンルを思うと、
ある意味これまでにない奇妙な組み合わせの面々でした。

そこでこの「奇妙な面々」が
この「重役会議用会議室」で熱い議論が行われることになったわけです。



先ず私が、いまマンガの教育機関を有する主な四つの大学の
教員メンバーやカリキュラムを簡単に紹介したのち、
大学でマンガ教育のイロイロについて、
来場者になる各ジャンルの方々の思ったことを語っていただきました。

それは一問一答であり、
全員討論であり、実に興味深い会話内容になっておりました。


そこで来場者の方々が最も気になっているのは、
やはり卒業生の進路についてでした。


私個人的にそれには複雑な思いがあります。


言うまでもありませんが、
医学や法学など、一部特殊な大学を除いて、
例えば芸術大学に進学したとか言って、
必ずしも芸術家になる保証を得られる訳ではないのと同じように、
大学で行われるマンガ教育に進学したとか言って、
漫画家になれる保証が得られるわけではないのであります。
(少なくとも私はそう考えています)

そして現実、マンガ教育を行っているのは、
やはり芸術系大学が主であります。


79年初めて大学でマンガ(風刺漫画だが)教育が成立された時にも、
「デザイン」の一分野であることを前提でようやく
文部省から許可を得たと、調査でわかりました。


そして芸術家には正式な資格(営利的な組織に属するための職種という意味)
がないのと同じように、漫画家にもないだと思います。

ただ一部経済効果が大きい作品の影響で、
公民権を得たマンガなのだから、
その制作者である漫画家の位置づけはたいへん難しい。


物理的な面や創作の面において漫画家の位置づけを
本気で語るのであれば、日が暮れそうな話でしょう。


それはそうと、大学はなぜマンガ教育を始めたのか、
やるには何の意味があるのかあるいは、
何を目指すべきなのか…

前述のように入学者全員を漫画家にはできない(先ず物理的に受け皿はある環境にない)のだが、
いまは全ての大学のカリキュラムを見る限り、
作家養成を目標としているのは明らかであります。


教育学においても、答えのない問題提起であり、
また教育だからこそ、答えを求め(決め付け)てはならないのであります。

現に美術教育研究の現場では、
数十年の年月を経て議論がなされてきたが、
その結論はいまだに出ないのであります。

逆に結論はあってはならないのであります。

それが「教育」なのです。


乱暴極まりないまとめかたですが、
それは今現在、私の中の一つの結論です。



ともあれ、会場で交わした会話の内容は、
あくまでも非正式なものだと定義し、
記録はしませんでしたが、
マンガ教育を研究する研究者としての私にとって、
たいへんな意味をもたらすものでした。


来場された方々、そしてこの機会をくださった
「TOKON10」の運営スタッフの皆さま、
本当にありがとうございました。




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SF大会KOTON10企画「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」

TOKON10企画報告その二「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」



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SF大会KOTON10企画「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」

2010.07.30 Fri
いよいよ今年のSF大会は来週末と、迫ってきましたが、
私が同大会への持ち込み企画「もはやSF!?台湾人形劇『霹靂』がやってくる」
も近づいてきたわけです。

TOKON10公式ページ
http://tokon10.net/programs/2846.html


70年代にテレビ放送で始まった『霹靂』シリーズは
最初はドライアイス・ワイヤーに爆薬などを使った、
特撮に近い感じの人形劇です。(「金光布袋戯」と言います)

当時は視聴率90%をも超えたモンスター番組で、
放映時間帯に子供は学校を抜け出し、
大人は仕事を休むという社会問題になり
国民党政府から上映中止命令が出されたという、
今では考えられないスゴイものです。

のちビデオレンタルのみでのシリーズ再開で、なんと30年以上を超え、
今なお制作され続けている大長寿シリーズになりました。

思えばビデオになったことで、
検閲が免れ、表現の幅を制限されることがないのは
その成功の背景にあるのではないかと推測します。


さて同シリーズは、いまでは人形の動きにぴったり合うCG合成と、
精錬された人形造形や、緻密なストーリー構成で完成度の高く
稀に見る質の高いエンターテイメントになっており、
台湾では特に若い層に支持されております。

台湾の同人誌即売会では、『霹靂』の同人マンガ・小説はもちろん
コスプレイも多く見られており、「伝統技能」の延長線にあるこのシリーズは
もはや常識で測ることができません。


そんな『霹靂』を、意外と日本ではあんまり知られていません。


この機会に、日本に向けで紹介できればと思います。

会場では台湾の『霹靂』本社の協力の元で、
映像の上映を行い、また同社の簡単な歴史や
シリーズの構成を紹介します。

字幕はありませんが、同時翻訳での上映を考えています。
(字幕付きの日本向けの商品の権利は『霹靂』本社ではなく、
日本の会社にあるので、今回の上映は見送らせていただきました)

あくまでも『霹靂』を知らない方々のためのものですので、
ファンの方には退屈な内容かもしれませんが、
張り切って頑張りたいと思います。




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EPILI霹靂網(人形劇『霹靂』公式サイト)


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