「キッチュ」ワイズ出版創刊号掲載作品紹介:平口広美『仕事』
2017.05.09 Tue
『フーゾク魂』の平口広美氏の書き下ろし作品。
「他人の不幸な出来事が笑いのもと」という心のない言葉はあるけれど、不覚にも笑ってしまう、フーゾクの体当たり取材での不幸な出来事。『フーゾク魂』にも収録されないほど、あんまりにも不幸な出来事を描いていただきました…ごめんなさい!

声をかけられるこの男の仕事は、アポイントなし、ぶっつけ本番のフーゾクを体験し、それをルポ漫画にすること。

どのような女性が現れようと、決して断らない(たぶん)、「取材」を敢行する。
普通、人々がフーゾクに求めるのはおそらく、幸せな体験のはず・・・しかしこの男は、自ら求めるのではなく、求められることによる行動で、行動をする・・・それは言わば、不幸な体験。
しかし、たまには、ちょっと大変なことが起こる時が、ある。

それでも全てを乗り越えて、仕事をこなす、この男。

「大智若愚」(大いなる智慧は愚かに近し)という言葉がある。それは限りない優しさがあってこそ成り遂げる姿だ。
人は他人の不幸で笑えるもので、しかし表現者ならば、自分自身の不幸を持って、人を笑わせなければいけない―――
このような、ギャグのような本当の体験を見せてくれる、平口広美という表現者の凄さをどう語れば良いのか、それは、このような滑稽に見える出来事を見る我々は、我々の姿を見ているよう、静かに、心の波を打つ・・・という、インテリをぶった、しかし本当の告白を、編集者であり一読者の私は言いたくなるのです。
総合マンガ誌キッチュ責任編集 呉
>総合マンガ誌キッチュワイズ出版創刊号作品紹介ページ<
「他人の不幸な出来事が笑いのもと」という心のない言葉はあるけれど、不覚にも笑ってしまう、フーゾクの体当たり取材での不幸な出来事。『フーゾク魂』にも収録されないほど、あんまりにも不幸な出来事を描いていただきました…ごめんなさい!

声をかけられるこの男の仕事は、アポイントなし、ぶっつけ本番のフーゾクを体験し、それをルポ漫画にすること。

どのような女性が現れようと、決して断らない(たぶん)、「取材」を敢行する。
普通、人々がフーゾクに求めるのはおそらく、幸せな体験のはず・・・しかしこの男は、自ら求めるのではなく、求められることによる行動で、行動をする・・・それは言わば、不幸な体験。
しかし、たまには、ちょっと大変なことが起こる時が、ある。

それでも全てを乗り越えて、仕事をこなす、この男。

「大智若愚」(大いなる智慧は愚かに近し)という言葉がある。それは限りない優しさがあってこそ成り遂げる姿だ。
人は他人の不幸で笑えるもので、しかし表現者ならば、自分自身の不幸を持って、人を笑わせなければいけない―――
このような、ギャグのような本当の体験を見せてくれる、平口広美という表現者の凄さをどう語れば良いのか、それは、このような滑稽に見える出来事を見る我々は、我々の姿を見ているよう、静かに、心の波を打つ・・・という、インテリをぶった、しかし本当の告白を、編集者であり一読者の私は言いたくなるのです。
総合マンガ誌キッチュ責任編集 呉
>総合マンガ誌キッチュワイズ出版創刊号作品紹介ページ<
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