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「キッチュ」第三号掲載作品紹介:黒蜘蛛のココロ

2011.04.14 Thu
 手元に日本マンガ学会の第17号の会誌があります。

 表紙のイラストが、電子書籍を言及した内容を物語っています。そう…電子書籍がやって来た、そのまま主流になるのか、それがいつなのか…未来は想像の世界でしかありません。しかしメディアが変わる、あるいは版元がなくなっても、マンガは消えません。

 作品が読者に届く形が変わっても、作る側の姿勢に、変わりはありません。

 キッチュ第一号の『ましかく』に続いて、異色漫画家おがわさとしさんの書き下ろし作品『ジェラールの誘拐』――

ジェラールの誘拐

 帽子の少女パピリオがいつもようにねどこに戻ると、いつも見る親友の姿がない。代わりにあるのは怪しげな置手紙…なんと親友のジェラールが、謎の「黒蜘蛛」によって誘拐されたのだ!!


 手紙の指示に従って、大きな大きなうずまき貝のてっぺんを登ったり、地面を掘ったり、赤い川を渡ったり…謎の黒蜘蛛に翻ろうされるパピリオ…

赤い川

 万難を排して、いよいよジェラールが目の前。そこには敵意むき出しの黒蜘蛛が!

黒蜘蛛!!

 縄張り、高価な空の欠片と慾深い商人たちそして右目に嵌めこまれた黒い隕石…その中心にいるのはココロを閉じた黒蜘蛛。パピリオとジェラールの絆を見る彼女の目は、冷ややかであった。

 がしかし、その強気の裏腹に、幾分の虚しさ、あるいは寂しげか…?

対峙

 対峙の果てに、三人にはどのような結末が待っているのだろうか…


 語り部の文法がどう変わろうか、あるいは時代がどう変わろうか、人は物語を求め、物語もまた人を求めます。物語が人と繋がった時は、人と人のココロが通じ合った時でもあります。

 そう…どのようなマンガメディア、あるいはどのような時代でも、黒蜘蛛のココロ、それが我々を映写する一つの姿かもしれません。(呉)

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