RSS|archives|admin

スポンサーサイト

--.--.-- --
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


Category:スポンサー広告 | Comment(-) | Trackback(-) | top↑ |

「キッチュ」第一号掲載作品紹介:パリッと美味しい、ホンノリあったかい

2010.05.21 Fri
パリパリ…
 ――毎日のようにオカシを持って、祖母の家を訪ねる少女、その何気ない会話から物語が始まる――

おいしい会話

 あえて専門用語化する必要性に疑問を抱きつつ、今流行りの「二世代住宅」では尚更、「祖父あるいは祖母の家に遊びに行く」という経験を、多くの人は持っているでしょう。そして皮肉にもその生活形態は「古き良き」を求める欲望を生む一因だと、私は思うのであります。

 そう呟く私が、のち「Cookie」で、努力賞を受賞した奈樫(ながし)マユミさんの作品との出会いは、「後々の衝撃」でした。「後々」というのは、悔しいながら数年前に、私は一度奈樫さんのいくつもの作品を素通りしたことが、あるからです。

 そしてその「衝撃」というのは、人生の其々の過程における大事ないくつの時期の断片を、其々の作品で発見できたことです。

 「キッチュ」第一号に掲載させていただいた「おいしいおかし」だが、登場する主人公は十代後半に入る少女で、年齢から見て、ちょうどこれから感性がより研ぎ澄まされる時期でしょう。

 それを、「反抗期」と呼ぶ人もいるだろうが、その一言で片づけるのはあんまりにも短絡的だと考える、また「悩む時期」という言葉で形容するのも、その解釈の範囲の広さに戸惑ってしまうのであります。

少女

 一つの視点として、それは「未知」に対しての反射であり、時には攻撃的になり、時には封鎖的にもなる。それはおそらく外来環境からというよりも、鋭くなる感性と共に成長する肉体――つまり自分自身から自分自身を守るための自己防衛本能による行動だと、私は考えています。

 ともあれ、この段階をいかに過ごすことが、「成長」という言葉にも結び付き、それはたいへんデリケートなシチュエーションであって、多くのモノ作りが表現の目標とする題材でもあります。

 この「おいしいおかし」にはバレーボールや音楽と言った部活の加味がなく、恋愛中心の物語でもないが――それはまるで素朴だが綺麗な、また繊細だが力強い短歌のような――今このような作品を生み出せる作家は、そういないのではないだろうか?

 そして最後の最後に、主人公は「いつものように」祖母の家に足を踏み入れるが、その先には…

その先には

 数年前、奈樫さんの作品の素晴らしさに気づくことができなかったのは、その作品の奥深さ故だったのだ。(呉)

>総合マンガ誌キッチュ第一号作品紹介ページに戻る<


スポンサーサイト


Category:キッチュ第一号 | Comment(-) | Trackback(0) | top↑ |
Trackback URL
http://kitsch2010.blog106.fc2.com/tb.php/8-76b338d9

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。