RSS|archives|admin

「キッチュ」第一号掲載作品紹介:ファンタジーという名のファンタジー

2010.05.26 Wed
 ファンタジーが大好きなのです。

 描くのが好きで、見るのも好きです。

たまご!?

 現実世界を描くことは、不自由だと言っているわけでは、決してないのですが、ファンタジーは自由である。

 97年に『ビッグコミックスピリッツ創刊』でデビューし、恩田陸氏の『ロミオとロミオは永遠に』の表紙イラストと、本編のイラストレーションを担当し、『京都 虫の目あるき―みちくさスケッチ』という異色絵本を発表したおがわさとし氏が描くファンタジーマンガは、私が見るとっとも自由で、心に残るマンガ作品の一つです。

 いまは主に同人活動をさられている氏が、快く作品依頼を引き受けてくださって、描き下ろししていただいたのはこの『ましかく』です。

誕生!

 不思議な「ましかく」なタマゴと出会った少女パピとお友達だが、彼らの目の前で「ましかく」が孵化し、パピが付けた名前も「ましかく」。世にも不思議な「ましかく鳥」と共に過ごすひと時は瞬く間にすぎてゆき、やがて「ましかく」との別れはやってくる…その先には息をのむような、「静かなる感動」が待っていた。

食いしん坊

 多くのおがわ作品と同じく、ファンタジーでありながら、読む人に迫る「人間らしい」温もりがあふれる作品です。そう、登場人物は人間でろうとなかろうと、その人間像(?)があってこその物語であって、それを奇想天外な要素を加えて初めてファンタジーだと私は考えています。

 作家の本能なのか、氏が描く物語は、見たことのない風景、想像もつかない幻想的な生き物が登場するものの、それはまるで我が家の近所での出来事のように、親近感さえ覚えるものです。

別れ

 ファンタジーは自由でありながら、創るのは容易ではない。描く人間は豊かでなければ、こうして、シンプルだが感動を与えてくれる作品は、生まれることはあるまいのであります。(呉)

>総合マンガ誌キッチュ第一号作品紹介ページに戻る<


スポンサーサイト


Category:キッチュ第一号 | Comment(-) | Trackback(0) | top↑ |
Trackback URL
http://kitsch2010.blog106.fc2.com/tb.php/9-ede0564e