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「キッチュ」第三号掲載作品紹介:シンプルにして力強いやさしさ

2011.05.09 Mon
総合マンガ誌キッチュで初登場の
オバタユウキさんの短編作品『さとしの夢』――

さとしくん

交通指揮のさとしくんは、真面目である。

一人で自分を育てた母親を感謝しながら、
毎日いっしょうけんめい働いています。

決して裕福ではなさそうだが、
「夢はあるのか?」と聞かれると、
その答えはたいへんシンプルなものである。

夢は…

真面目ゆえか、その表情にほとんど変化がみられない。
真面目ゆえか、その言葉もシンプルでやぁやぁカタイ印象を受ける。

単純な人間かもしれないが、しかし、
その感情もたいへん伝わりやく感じます。

そして力強い。


しかし、さとしくんの人生は短かった…

無常

それでも、残された人たちのココロのなかで、さとしくんは生き続けるのでしょう。


――作者のオバタさんは、創作に対してたいへん真面目な印象を受けます。

真面目というのは、少し語弊があるかもしれませんので、
言い換えれば、創作に注いだ精力(精神的・物理的とも)は
たいへん印象に残るものだと感じています。

見せていただいた長さ68ページもある作品は、
「愛」を追い求めながら生きる少年たちを描いたSFファンタジーでした。

同作の作画とストーリーとも凄まじく、
鬼気迫とも言えるパワーで私を圧倒しました。

勝手な評価ですが、シンプルと言えばシンプルかもしれません、
しかしある意味大変めずらしい作家だと、私は思うのであります。



そして『さとしの夢』に登場するさとしくんは、
いたってシンプル、いたって力強い、しかしとてつもなく優しい。

もし現実で彼と出会ったとしたら、
きっとこういう風に、言うのだろう…(呉)

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「キッチュ」第三号掲載作品紹介:大好き

2011.05.04 Wed
 よく見る映画のテレビコマーシャルの話です。

 試写会の出口で、観客達からは決まっていろんな絶賛の言葉…そんななか、「感動しました」あるいは「泣けました」などが、特に記憶に残ります。しかし「泣いた」ことは、「泣かせる」ように出来ている映画が「娯楽」として功を奏したことで、観客は「感動」を「楽しんだ」…つまり「悲しまれた」というよりも、やはり「娯楽された」と言えなくもないのではないかと、思う時があります。

 
 キッチュ第二号『トゲ』に続いて、第三号では浜口今日子さんの新作、全18ページの作品『もめ!!』を掲載させていただきました。

 夜中に乙女を襲いかかる怪しい男、がしかし、いきなりパワーフルな乙女に秒殺されてしまう。しかしなんと偶然にも二人は幼馴染だった…!
思わぬ再会

 二人の再会から15年前、ランドセルと二人と、そこにはなんとなんと、彼がチカン行為に走ったわけが…!!

15年前

 キーワードは「もみもみ」大好きと「ランドセル」大好き――冒頭部分の迫力満点の再会シーン、そして意外すぎた展開ながら繊細な心情描写。最初から最後まで目が離せない18ページです。

 ――楽しみ方として、「笑わせる」物語で「心底から笑った」ことが、「泣かせる」物語で「おもわぬ泣いた」ことよりも、幾分弱い印象があります。「泣く」ことのほうが何気に思いやりの気持ちに繋がる、高級感(?)があるからかもしれません。しかし映画に限らず、物語の創作側にとって、「感動させ」て「泣かせる」ことよりも、「笑わせる」ことのほうが、実はもっもっと難しいのであります。

 ぜひとも、『もめ!!』でちょっと感動して、大いに笑いましょう。(呉)

天国の舞

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「キッチュ」第三号掲載作品紹介:タタミ返し!

2011.04.23 Sat
 阿部洋一さんは、個人的な印象と言えば、大らかで、周りに気を使う、やさしい人。そして口数の多いほうではないが無口でもなく、決して他人に自分の価値観を押し付けないが、同じく決して他人に流されることなく、ぶれない人。

 知り合ってからかれこれ11年ほどの付き合いだが、彼の作品を拝見するたびに、新鮮さと懐かしさ、流血と愛情…対等な要素を発見し、読者としての喜びを覚えます。

 そんな彼が、キッチュ第三号のための書き下ろし作品はこの『ぢごく』

そういえば…

 真夏のような暑さの中、少女が思い出した祖母から聞いた気になるお話…

 「しみがボツボツ出てくるタタミの裏は、地獄に通じている」

 これはたいへん気になることである。タタミの裏に通じる地獄を確かめたい少女は、町に住む「畳返しの達人」のおうちにお邪魔することになります。

達人のお家

 達人のおうちに来たものの、なかなかうまいこといきません。ますます気になるタタミの裏。そのために畳返しを伝授してもらわなくちゃ!

 少女はまさに波乱万丈絶体絶命、とそこで、達人が、少女が、そしてタタミが……!!!


タタミ返し!


 『少女奇談まこら』では勇気ある少女の母探し妖怪活劇、『バニラスパイダー』では人喰い宇宙人と戦うピュアな少年の心の成長…全12ページの『ぢごく』は、これまでにない、ショートでシュール、お真面目でありながら莞爾して笑う、これまでにない、阿部作品です。(呉)

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「キッチュ」第三号掲載作品紹介:黒蜘蛛のココロ

2011.04.14 Thu
 手元に日本マンガ学会の第17号の会誌があります。

 表紙のイラストが、電子書籍を言及した内容を物語っています。そう…電子書籍がやって来た、そのまま主流になるのか、それがいつなのか…未来は想像の世界でしかありません。しかしメディアが変わる、あるいは版元がなくなっても、マンガは消えません。

 作品が読者に届く形が変わっても、作る側の姿勢に、変わりはありません。

 キッチュ第一号の『ましかく』に続いて、異色漫画家おがわさとしさんの書き下ろし作品『ジェラールの誘拐』――

ジェラールの誘拐

 帽子の少女パピリオがいつもようにねどこに戻ると、いつも見る親友の姿がない。代わりにあるのは怪しげな置手紙…なんと親友のジェラールが、謎の「黒蜘蛛」によって誘拐されたのだ!!


 手紙の指示に従って、大きな大きなうずまき貝のてっぺんを登ったり、地面を掘ったり、赤い川を渡ったり…謎の黒蜘蛛に翻ろうされるパピリオ…

赤い川

 万難を排して、いよいよジェラールが目の前。そこには敵意むき出しの黒蜘蛛が!

黒蜘蛛!!

 縄張り、高価な空の欠片と慾深い商人たちそして右目に嵌めこまれた黒い隕石…その中心にいるのはココロを閉じた黒蜘蛛。パピリオとジェラールの絆を見る彼女の目は、冷ややかであった。

 がしかし、その強気の裏腹に、幾分の虚しさ、あるいは寂しげか…?

対峙

 対峙の果てに、三人にはどのような結末が待っているのだろうか…


 語り部の文法がどう変わろうか、あるいは時代がどう変わろうか、人は物語を求め、物語もまた人を求めます。物語が人と繋がった時は、人と人のココロが通じ合った時でもあります。

 そう…どのようなマンガメディア、あるいはどのような時代でも、黒蜘蛛のココロ、それが我々を映写する一つの姿かもしれません。(呉)

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